以前の記事で、ナスダックのタル・コーエン社長は2026年後半を目標に平日の24時間取引を検討開始する方針を明らかにしました件で、進展がありましたのでお知らせします。
近年、米国株への投資は世界中で拡大しています。日本でも新NISAの普及を背景にS&P500やASDAQ100への投資が一般的になり、米国市場の動向に注目する投資家が増えました。
そんな中、ニューヨーク証券取引所(NYSE)は株式市場の取引時間を大幅に拡大し、1日23時間取引を実現する計画を進めています。従来の市場が開く時間を待って売買するという常識が変わる可能性があり、個人投資家にとっても見逃せないニュースとなっています
NYSEやNASDAQが進める取引時間拡大の背景
米国株市場が取引時間の拡大を検討している最大の理由は、投資家のグローバル化です。かつて米国株の主な参加者は米国内の機関投資家や個人投資家でした。しかし現在では、日本を含むアジアや欧州の投資家も積極的に米国株へ資金を投入しています。世界中の投資家が利用する市場へ成長したことで、米国の昼間だけ市場を開くという仕組みが時代に合わなくなりつつあります。
また、暗号資産市場では24時間365日の取引が当たり前となっています。投資家の中にはなぜ株式市場だけ取引時間に制限があるのかと考える人も増えており、証券取引所側もこうしたニーズに対応する必要に迫られています。
さらに、海外で大きなニュースが発生した際に、投資家がすぐ取引できる環境を整える狙いもあります。市場が閉まっている時間帯に重要な発表があると、翌営業日の寄り付きで株価が大きく変動することがありますが、取引時間の拡大によって価格形成がよりスムーズになることが期待されています。
現在の時間外取引との違い
すでに時間外取引があるのではと思う方もいるかもしれません。実際、現在の米国市場でもプレマーケット(取引開始前)やアフターマーケット(取引終了後)と呼ばれる時間外取引が行われています。NASDAQでは午前4時から午後8時(米国東部時間)まで取引が可能で、通常市場の前後に売買することができます。
しかし、今回計画されている23時間取引は、単なる時間外取引の延長ではありません。NYSE Arcaでは午後9時から翌日の午後8時まで、ほぼ連続して取引できる仕組みを目指しています。市場参加者や取引所のシステムは、これまでの日中市場と時間外市場から、ほぼ常時開いている市場へと大きく変わることになります。
一方で、すべての時間帯で通常市場と同じ流動性が確保されるわけではありません。利用者の少ない時間帯は売買が成立しにくくなったり、価格変動が大きくなったりする可能性がある点には注意が必要です。
いつから始まる予定なのか
NYSE Arcaはすでに規制当局から取引時間延長に関する承認を得ており、現在は市場データ配信や決済システムなどの関連インフラ整備が進められています。
公表されている情報によると、NYSE Arcaは2026年中の導入を目標として準備を進めています。ただし、証券情報処理システム(SIP)や決済機関(DTCC)との連携が必要なため、最終的な開始時期は市場インフラ全体の準備状況によって左右されます。
また、NASDAQも同様に23時間取引の実現を目指しており、米国株市場全体が「ほぼ24時間取引」という新しい時代へ向かっていることは間違いありません
最後に
各指標や企業決算の影響を即時取引に反映することができる、取引できるという点、個人的に一番大きい点は、現在ある取引時間外の急変動を抑えることができ、価格の急変動が減るメリットが大きいと考えます。
本日は最後まで読んでいただき、ありがとうございました。また次回の記事をお楽しみください。


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