年に数回不正会計というニュースを目にするかと思います。最近は日本の大企業で不正会計が相次いで表面化しています。2025年にはニデックが海外子会社を中心とした不適切会計で特別注意銘柄に指定され、日経225から除外される事態になりました。これにより時価総額は年初から約3分の1が吹き飛んだと報じられています。
最近ではKDDIの子会社で総額2460億円規模の売上過大計上の疑いが明らかになり、決算発表が延期。手口は循環取引というもので、実体のない広告案件をぐるぐる回し、帳簿だけ肥大化させる典型的なスキームです。発表直後の市場では、PTSで株価が約11%急落しました。 会計不祥事は単なる数字の修正では済まず、市場心理を急速に冷やし、企業価値全体に波及します。そこで今回は、みなさんの持ち株でも起こりうる不正会計について、解説していきます。
ニデックの“構造的問題と長期化が懸念される株価
ニデックの不正は、単なるミスではなく、内部統制の欠如や文化的な構造問題が根底にあると指摘されています。海外子会社での不適切処理、創業者主導の強すぎるトップダウン体質、忖度の働きやすい環境などが絡み合い、監査法人からは意見不表明を突きつけられました。
さらに複数国・複数子会社にまたがる問題で、再発防止も一筋縄ではいきません。市場はこうした構造的なガバナンス不全を何より嫌います。不正が一部門や単年度に限定されていれば傷は浅いですが、ニデックの場合は企業文化そのものの立て直しが必要で、株価回復には長い時間がかかるタイプと言えます。
KDDIの不正は限定的だが、影響はゼロではない
KDDIの不正会計は規模こそ大きいものの、子会社の広告代理事業に限定されたもので、本体の通信事業は直接的な影響を受けていません。決算延期や株価急落など、市場インパクトは大きかったものの、財務基盤そのものは“盤石”と評価されています。
過去の不正会計事例を時系列で整理した分析でも、本業の競争力が保たれている企業は株価回復の可能性が高いと指摘されています。この意味で、KDDIは過去のオリンパス型に近く、傷は深いものの、時間をかけて信頼が戻る余地が大きいと考えられます。
株価が戻る企業・沈む企業の分岐点
過去の不正会計事例を振り返ると、企業の運命は大きく二分されます。
株価が戻った企業:オリンパス
不正発覚直後に80%超の急落を経験しながらも、医療機器という強い本業を武器に上場を維持し、最終的に回復しました。
株価が戻らなかった企業:東芝
長年にわたる組織的な不正に加え、原子力事業の追加損失など構造問題が噴出。
最終的に上場廃止へ至り、株主は回復の機会を失いました。
回復する企業の条件として
・不正が一過性で、企業文化の根幹が傷んでいない
・本業の競争力が維持されている
・透明性の高い情報開示と迅速な経営改革
回復しにくい企業の特徴として
・不正が複数年・複数部署・複数国にまたがる
・ガバナンス問題が企業文化に根付いている
・本業の収益力が既に低下している
そして、上場維持できるかどうかが極めて重要な分岐点になります。流動性が確保されれば株価回復の余地がありますが、上場廃止となれば投資家の選択肢は消えます。
最後に
ニデックのように問題が構造的な企業は、たとえ市場成長が見込める産業にいても、信頼回復には長い時間がかかります。一方、KDDIのように不正が限定され本業が堅い企業は、時間はかかっても回復する可能性は高いかもしれません。今後株式を購入する場合、短期の株価変動だけでなく、企業の文化、統治および本業の強さを読み解く眼が求められているのではないでしょうか。
本日は最後まで読んでいただき、ありがとうございました。また次回の記事をお楽しみください。
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